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3次元化後のものづくりプロセス

3次元で変わる物作りの流れ 一方、理想的な3次元の設計プロセスとはどのようなものでしょうか。その流れを5つの段階に分けて説明します
第1段階:機構情報の共有
   製品開発に関わるすべての担当者(デザイン、設計、製造、資材調達、品質管理部門など)が集まり、製品開発の協議を行います。すべての担当者は、商品企画の確認および製品についての機構情報など情報を共有します。3次元化されたモノづくり過程では、デザイナーがアイデアを出す前に設計者や製造担当者と製品の概要(構造や設計的、技術的な制約条件)の情報交換する。それぞれの段階が同時平行して進むためすべての担当者が同等の情報を共有し、共創することが最も重要です。
第2段階:アイデア展開  
   アイデア展開期においては、デザイナーは3次元CADとスケッチの利点をうまく使い分けることが重要です。ただ、少なくとも方向性がきまりデザインを具体化する際には、3次元データ化を手際よく並行させるのが新時代のデザインプロセスです。3次元CADをうまくつかえば、これまで4人でしなければならなかった仕事を1人でこなせます。後工程での問題を3次元なら事前に処理できるからです。構造部品との関係(干渉していないかなど)や製品のシミュレーションを行い、素材や加工方法を検討しつつ3次元CADを使って確認しながら製品デザインの完成度を高めていきます。
第3段階:デザインレビュー(プレゼンテーション)
 デザインレビューではデザインや設計、製造、品質管理、資材などモノづくりに関わるすべての担当者が集まり、製品について協議を行います。このデザインレビューは形状の審美性や斬新性などデザインの視点から製品形状を確認するだけではなく、3次元モデルを確認しながら内部部品と外形形状の関係性や製造性、メンテナンス性、リサイクル性など製品製造にかかわる点もあわせて検討します。問題点が発見されればその場で修正、確認することも3次元モデルでは可能です。この段階で製品製造に関わる問題点をいかに多く抽出し、製品設計に反映できるかどうかにより製品の品質・完成度に大きな差がでてきます。
第4段階:構想設計、製品機構設計
   デザイナーがデザイン品質を保ちつつ外装設計を行います。デザインレビューで抽出された問題点を機構設計者や金型製造などの担当者と協議し、解決し、製品の品質向上につとめます。
第5段階:商品化会議/金型直前変更
  私は3次元化の新しいプロセスとして金型手配直前の商品化確認会議を推進しています。
 現在は、デザイナー自身が3次元CADを使うことで、金型にはいる直前までスタイリングの変更を行えるようになっています。仮想デザインモデルでコンセプトに対してどのような方向の製品を開発するのかの目的を認識し設計がはじまります。例えば、全体の開発を6ヵ月とすると生産準備にはいるまでに4ヵ月かかります。生産準備段階まで平行してマーケティングをすすめ、金型や生産準備の直前でもう一度スタイリングについての会議をもち、マーケティング結果と併せスタイリングを検討するのです。
 こうすることで、直前でスタイリングを見直せるようになり、市場動向に素早く対応できるようになります。 商品により異なりますが、例えば携帯電話やノートパソコンなど、商品寿命の短い商品や競争他社商品に影響されやすい商品でこの手法を実施すると効果がありました。開発期間が数ヶ月から1年にわたる場合、開発当初のデザインでは商品付加価値や競争力が下がる場合があります。それを是正するためのプロセスです。 既に内部部品との関係性や設計が終了しているので、再検討するのは外装部分のみです。意見を反映し迅速に形状の修正を行う。
 これは3DCADの最大の効果といえます。

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